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うらかわ園芸通信 No.51 2025秋号

長い夏が終わりやっと秋到来です。
秋が短くなったので、温室のビニール張りなど冬支度もなんだかバタバタしてしまいそうです。あっという間に年末になりそうですね。食に遊びに過ごしやすい秋を満喫したいと思います。
夏を振り返ると、尋常ではない気温が続いたので観葉植物の水やりが大変でした。十分に水やりができずに枯れてしまう鉢もいくつもありました・・・涙
自分がビール飲む前にちゃんと植物に水を飲ませないといけないな、と反省です((+_+))
うらかわ園芸に咲く花たち
※写真クリックで拡大写真をご覧いただけます。
春に切り戻した観葉植物が秋こんなになりました
観葉植物の再生の方法のひとつに【切り戻し】があります。伸びすぎたり、弱ってしまった観葉植物を切り戻して新しい芽を吹かせて再生させます。
※写真クリックで拡大写真をご覧いただけます。
葉の色も悪い、伸びすぎたカシワバゴム
切り戻して枝だけに!4月初め頃、思い切ってバッサリ切ってください
よく日に当てて、水やりをして夏の間、管理します10月になると、葉も増えて見事に再生!再生したカシワバゴム
再生したベンガレンシスとパキラ
春に切り戻していた観葉植物達が秋を迎え葉も増えてきて仕上がってきています。切り戻しは私たちも頻繁に用いている手法です。ゴムの仲間は半年程度かかりますが、パキラなどは成長も早く3カ月もすれば再生可能です。切り戻しに適した時期は4月から6月頃。
パキラならば7月、8月でも大丈夫です。皆様も来春、ぜひ切り戻しにチャレンジしてみてください。
観葉植物の気候区と原生地まとめ
私たちがお客様のもとへお届けしている観葉植物達。 漠然と「南の方の暑い国」 だろうとしか考えていなかった原生地をまとめてみました!
※赤字は原生地
東南アジア熱帯雨林気候区
シナモンインド・マレーシア
インディアマレーシア・インド
ジャマイカマレーシア・インド
ポトススンダ列島
シタシオン東南アジア
ベンジャミン東南アジア
アルテシマインド・タイ
ベンガレンシスインド・スリランカ
ゴムノキインド・ミャンマー
ジャックツリー北東オーストラリア
フェニックス・ロベレニーインドシナ
カンノンチク中国南部
アフリカ熱帯雨林気候区
アレカヤシマダガスカル
カシワバゴム熱帯アフリカ
デレメンシス熱帯アフリカ
ウンベラータ熱帯アフリカ
マッサンゲアナギニア・エチオピア
キアティスアフリカ
オーストラリア東岸温帯夏雨気候区
グローカル東オーストラリア
ステノカーパスオーストラリア東部
ケンチャヤシオーストラリア
ロードハウ島
アメリカ熱帯雨林気候区
パキラメキシコ・中米
セフリジーメキシコ
高性チャメドレアメキシコ東部
オキシカルジュームメキシコ東部・西インド諸島
エバーフレッシュメキシコ・南米
アフリカサバナ熱帯雨林気候区
オーガスタマダガスカル
アメリカサバナ気候区
ユッカメキシコ南東部
熱帯雨林気候区は平均気温が18度以上で雨が多い、赤道近くのエリア。カンノンチクなど例外もありますが寒さには弱いのも納得です。ユッカ、オーガスタの乾燥に強い性質は乾季のあるサバナ気候区原生だからなのですね。
観葉植物を選ぶ際は、それぞれの植物の原生地に由来する特徴を把握すると育て方も見えてきそうです。
参考:日本インドア・グリーン協会,『観葉植物と熱帯花木図鑑』,株式会社誠文堂新光社,2009年4月4日発行,発行所 株式会社誠文堂新光社
今月のカーリン

2020年12月26日生まれ
出身地:京都
カーリンは朝のボール投げで一走りしたら、温室前につながれ日中は留守番となります。
皆の出発を見届けたら夕方のボール投げまで休憩しながらも番犬業に努めます。

編集後記
今回担当いたしました浦川貴司です。今回は観葉植物の切り戻しと原生地を取り上げてみました。切り戻しは夏の気温と日光を利用して新芽を吹かせ再生させるものです。
夏は多くの観葉植物にとってその原生地に近い環境であるため、ザックリと切ってもその後からたくさんの新芽を出して葉を次々と展開してくれます。気温が下がりだすと成長が鈍るため、それまでにいかに葉を多く出せるかがポイントです。ゴムなど寒さに強い品種は3月末頃でも大丈夫です。ドラセナ類は4月末頃がやはり良いでしょう。
そのようにして私たちは春先、伸びすぎた観葉植物を100鉢程度切り戻します。リースに使い、弱ったり伸びすぎたものは春に切り戻す。再生させてまたリースに使う。そのようにして30年くらい使っている鉢が多数あります。全ての観葉植物が再生できるわけではないので一定数は仕入れないといけませんが、切り戻しはその支出を抑える重要な作業であるとともに、観葉植物の命を大事にすること、つまり処分せずに末永く使うという意味でも大切です。