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うらかわ園芸通信No.29 2020春号
お世話になっております、うらかわ園芸です。
色とりどりの花々が咲き競う季節となりました。
いつもならお祝いムード漂う四月ですが、今回の新年度はそうもいかないようです。
うらかわ園芸では、春は温室の整理、切り戻し、植え替え、さらには庭木の剪定などなど、忙しくなる季節です。体調を万全にして日々の仕事を楽しんでいきます。
春に咲く球根植物
球根には春・夏・秋植え球根があり、冬の寒さに当たって発芽する秋植え球根と、耐寒性の劣るものが多い春植え球根、夏~秋の短期間で開花する夏植え球根にわかれています。
この時期に咲いているのは秋植え球根です。その代表的なものを紹介します。
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チューリップ
秋植え球根の中で、おそらく一番品種が豊富なのがチューリップ。
チューリップの球根は植えた年はよく咲きますが、それ以降は球根のサイズが最初の半分くらいのサイズになります。
花を咲かすことのできる球根にまでならないことが多いので、チューリップの球根は、毎年新たに購入するのが確実です。 -
水仙(スイセン)
スイセンは、早春に春を告げる球根植物のひとつで、数年間は植えっぱなしで管理でき、環境が合えば球根が年々増えていくのでガーデニング初心者にはおすすめの球根の花です。
毒性があり、葉がニラに似ていることから間違えて食べて、食中毒や死亡する例もあります。ご注意ください。
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百合(ユリ)
さまざまな花色、花姿、さらに芳香をもつ品種があり、庭植え、鉢植え、切り花に加え、ゆり根を食用にするなど、さまざまな楽しみ方があります。
ユリは下に伸びる根だけでなく、養分や水分を吸収する上根も伸びるため、それを見込んで深植えにします。
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ムスカリ
ムスカリは草丈15cmくらいの鮮やかな青紫色の花です。
春の花壇を彩り、チューリップなどほかの花を引き立てる名わき役といってもよい花です。 丈夫で育てやすい球根で、丸い壺形の小花が、ブドウの房のように密集して咲く様子もかわいいです。小さな花ながら花壇に群生させて一斉に咲きそろった光景は見事です。 -
ヒヤシンス
ヒヤシンスはチューリップやスイセンなどと並んで、春の花壇を彩るポピュラーな秋植え球根です。葉と花とのバランスがよく、均整のとれた草姿でボリューム感もあり、なんといっても強く甘い香りが特徴です。
庭植えや鉢植えなど土壌で育てることはもちろん、土を使わずに水耕栽培で育てる事も出来ます。
秋植え球根の多くは地中海沿岸が原産です。冬の寒さに当たることで休眠から目覚め、春になると発芽し開花します。暖かい地域ほど早く花を咲かせます。
生育には5度以下の期間が3週間以上必要で、低温に当たらないと花が咲きません。
また、根が生育するため、冬の間の水切れや乾燥は禁物です。
他の草花と組み合わせて楽しむ
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季節の花
球根だけ植えると土だけしかない状態でさみしいので、季節の花を植えておくと水やりも忘れません。秋植え球根の場合は、冬越し出来る、パンジーやビオラ、ノースポール、キンギョソウなどがオススメです。
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球根(1)
浅植えできる球根を花苗のすき間に配置します。ムスカリ、クロッカスなどの小さい球根です。
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球根(2)
中央にはやや深植えの球根を配置します。水仙、ヒヤシンスなど。
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球根(3)
一番下に大きめで、深植えできる球根を配置します。チューリップの球根がオススメです。
花の間から球根の花が顔を出します
球根を植える深さは、種類によって異なりますが、一般的に球根の高さの3倍程度(上に2個分のスペース)が適当とされています。したがって、大きい球根ほど深めに植えることになります。
今月の植物
テネラヤシ
原産地~メキシコ
緑色にシルバーを混ぜたような個性的な葉色が特徴のヤシ科の観葉植物。
耐寒性、耐陰性ともに強いので育てやすい。
成長がとても遅いので、なかなか大きくならない。
編集後記
今号を担当いたしました甲斐です。
記事中にも少し書きましたが、ニラとスイセンの葉を間違えて食べて、食中毒を起こす事故が毎年報告されているそうです。過去には死亡例も・・・
見た目は似ていますが、決定的な違いはにおい!あの独特なニラの香り。スイセンにはありません。ないとは思いますが、ご注意ください。